手数料

Shopifyの手数料には何がある?

Shopify輸出では商品を販売するに当たって、いくつかの手数料も発生してきます。必要な費用を予め把握しておくこともビジネスでは必要となります。

今回はShopifyで輸出ビジネスを行なうに当たって、Shopifyに支払う必要がある手数料について見ていきます。

Shopifyの利用料金

Shopify(ショッピファイ)には3つのプランが用意されています(Shopify Plusを除く)。

プランには、Basic、Grow、Advancedの3つがあり、それぞれ月額料金(日本の場合)が4,850円、13,500円、58,500円となっています。年間契約にすると25%割引きで利用できます。

3つのプランの違いですが、主な部分は、作成できるスタッフアカウントの数です。またShopifyペイメントの決済手数料も、プランが上がる毎にわずかずつですが安くなります。

輸出向けの機能という点では、Advancedのみ「関税と輸入税」(チェックアウト時に関税と輸入税の計算が出来る機能)や、「ローカルストアフロント」(マーケット毎にストアフロントを調節出来る機能)があります。

他にもAdvancedのみ「外部配送業者の配送料自動計算」が利用でき、UPSやFedExのアカウントと連携させた送料計算が可能になったりはします。

以前、ベーシック・スタンダード・プレミアムのプランに分かれていた時には、在庫ロケーションの数や出力できるレポートの内容についてもプラン毎で違いはありましたが、現在のプランではこのような違いはありません。

その他は、Shopify API利用に関する制限を除けば、出品できる商品数も含めて各プランで機能的な違いはありません。

Basicプランで十分

では、輸出向けにはどのプランを選べば良いでしょうか。スタッフ数の制約に問題なければ、基本的には「Basic」で問題ありません

確かにAdvancedにある輸出向けの2つの機能や、「配送料」の外部連携はあれば便利かも知れませんが、無かったとしても大きな影響はありません。

では決済手数料の差はどうでしょうか。海外向け販売の場合、Shopifyペイメントを利用したBasicとGrowの手数料差は0.05%です。この場合、単純計算では100万円の売上げで500円の差がでることになります(実際はShopifyペイメント以外の支払方法も利用されるため、この通りではありませんが)。

つまり、両プランの月額料金の金額差(年間契約の場合)約6,500円の差額を考えると、決済手数料の差額を埋めるには、約1,300万円程度の月間売上が必要となります。BasicとAdvancedでは、差額を埋めるためには、さらに大きな売上が必要となってきます。

ここまでの売上げがあるのであれば、手数料の面からプランアップを考えても良いかもしれませんが、多くの場合はそこまでは必要ないでしょう。

つまり、Shopifyの利用手数料はベーシックの4,850円(年間契約の場合は3,650円)でほとんどの場合は問題ありません

Shopifyの決済手数料

Shopifyを利用するには、利用料金の他に「決済手数料」が必要となります。これはクレジットカード決済などを利用する時に必要となる手数料です。

Shopifyが利用しやすい理由の1つに、「Shopifyペイメント」によりクレジットカード決済などが容易に導入できる、という点があります。普通のECサイトでは、決済代行会社などとの個別契約が必要となり、時間もかかり審査が通らないリスクもあります。

一方、ShopifyペイントはShopifyを契約すればその日からでも利用でき、審査で追加の資料の提出を要求されることも無いため、非常に利用しやすいと決済方法と言えます。そのShopifyペイメントの手数料は以下の通りです。

BasicGrowAdvanced
国内のオンラインクレジットカード手数料3.55%3.4%3.25%
海外/Amexのオンラインクレジットカード手数料3.9%3.85%3.8%
JCBのオンラインクレジットカード手数料3.55%3.4%3.25%
取引手数料 (Shopify ペイメントを利用していない場合)2.0%1.0%0.6%

(出典: Shopifyのホームページより。2025年6月時点)

ざっくりとですが、売上金額の4%程度が決済手数料になると頭に入れておけば良いでしょう。

Shopifyペイメント以外の決済方法を利用した場合は、決済会社での手数料に加えてShopifyに「取引手数料」が取られることになります。ただ、海外では利用者が多いと思われる「Paypal」の決済は「取引手数料」が0%に設定されているなど、決済方法によっては手数料が違ったりもします(Paypalに支払う決済手数料は必要)。

それでも、ざっくりと決済手数料は売上げの4%と覚えておけば、大きなずれは出ないはずです。

アプリ利用料金

Shopifyで販売するに当たって必要となるのが、「アプリ」による機能追加です。

Shopifyでの基本機能だけでも販売すること自体は可能です。ただ売上を拡大させていくための施策を追加したいとなると、どうしても基本機能だけでは不足してしまいます。

そこで必要となるのが「アプリ」ですが、多くの場合は「利用料金」が発生します。

アプリの中には無料のものや、無料プランを用意しているものも多いため、追加する時に必ずしも費用が必要というわけではありません。

ただショップがある程度の規模になってきて利用するとなると、どうしても有料アプリの利用が必要となってきます。そしてアプリが増えていけば、Shopifyの利用料金よりもアプリ利用料金の方が高くなっていくことでしょう。

アプリはショップの規模に合わせて追加していけば良いため、初期から多額の費用を掛けて機能を追加する必要はありません。それでも、Shopifyを利用するに当たっては、基本の利用料金(ベーシックの場合4,850円)だけで全て収まることはない、と言うことは頭に入れておきましょぅ。

マーケティングメール

この費用はいわゆる「広告宣伝費」の1つとなるため、Shopifyでの手数料とはまた違うかもしれません。ただ、Shopifyの機能を利用する中で発生する料金の1つですので、ここで取り上げさせていただきます。

Shopifyでは「Shopifyメール」というメールマーケティング用のアプリを提供しています。これで毎月10,000通までは無料(2025年6月現在)でメールを送ることが出来ます。

メールマーケティング用のソフトは多数有るため、他のツールを使っても良いのですが、Shopifyの管理画面内から操作できるShopifyメールは利用しやすいツールの1つと言えます。

基本的なメールマーケティングツールとしてShopifyメールを使いながら、更に細かいセグメント分けやステップメールなどで他のツールを使うといった併用も可能です。

毎月10,000通までは無料で送れますが、それを超えた分は300,000通までは1,000通あたり1ドルの費用が発生します(300,000通を超えると単価が安くなります)。

サイトが成長すると月間10,000通では少なすぎるため、追加費用が必要となるのですが、それでもメールアドレスの登録件数ではなく送信通数での課金となるため、費用を想定しながら利用することが出来ます。

まずはメールマーケティングを試してみたい、と言う場合はShopifyメールから始めてみるのも良いでしょう。

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